オフィスで起こる問題の1つがエアコントラブルです。エアコンの温度は同じ数値であっても、人によって体感温度が違います。快適な室温で働けないことで社員の健康やモチベーションにも悪影響が出る恐れがあります。本稿では、エアコントラブルが起こる原因と対処方法について紹介します。


<目次>

■オフィスのエアコン温度は業務にも影響する

オフィスエアコンの温度設定は、人によって「寒すぎる」「暑すぎる」など体感の違いで健康にも影響を与える場合があります。体調を崩して休む社員が出れば業務に影響を及ぼすことも考えられます。真夏や真冬に起きがちなエアコントラブルを回避するためには、トラブルが起こる原因を探り、適切に対応することが大事です。

はじめに、設置しているエアコンがオフィス面積に対して適切な機種であるか点検する必要があります。オフィス面積によって適切なエアコン馬力の基準があるので、面積に比して過剰な馬力であれば温度が上がりすぎ、馬力が小さければ冷房・暖房の効きが弱いということになりかねません。点検したうえで基準に合わないと判断されたら、買い替えを検討するのもよいでしょう。

エアコン自体に問題がなければ、以下に述べるようなトラブルの原因を探り、対処方法を実行する必要があります。

■オフィスでエアコントラブルが起こる原因

オフィスでエアコントラブルが起こる原因として、次の3つの理由が考えられます。

・男女で体感温度が違う

エアコンの体感温度は男女の筋肉量の違いで、男性は「暑がり」、女性は「寒がり」という傾向があります。インテージホールディングスのアンケート調査で、職場の夏における男女の室温の感じ方を聞いたところ、暑いと感じる比率が男性46.7%に対し女性は35.6%、寒いと感じる比率は男性13.2%、女性33.7%とかなり数字に開きが出ました。このような体感温度の違いから、室温を上げると男性が暑く感じ、下げると女性が寒く感じるため、トラブルになる可能性があります。

・推奨室温を超えている

環境省は室温の目安について、「夏は28度(クールビズ)、冬は20度(ウォームビズ)」を推奨しています。この室温に合わせてエアコンの温度を設定していたとしても、室温が目安に達したにも関わらずエアコンが稼働したままなら、推奨温度を超えてしまうことがあります。そのような状況を防ぐためには「自動運転モード」にして、設定温度以上にならないようにする対策が必要です。

・温度を勝手に変える人がいる

温度を勝手に変える人がいることもトラブルの原因になります。同じ温度でも風の吹き出し口に近い人は、より寒く感じたり暑く感じたりするでしょう。フリーアドレスのオフィスであれば自由に動けるので問題ありませんが、固定席の場合は冷え症、暑がりの社員については吹き出し口から離れたデスクに配置するなどの工夫が求められます。

■エアコントラブルへの対処方法

オフィスでエアコントラブルが起きている場合、社員の意見を聞いたうえで次のような対処方法をとることが必要です。

・温度管理責任者を決める

エアコンの温度を管理する責任者を決めるのも有効な方法です。はじめに社員にアンケートを取り、快適と思える室温を割り出します。責任者以外が室温を変えることを禁止すれば不公平がなくなり、トラブルを回避できるかもしれません。その場合、客観的に判断するために室温計・湿度計を各スペースに設置する方法があります。

・自動運転モードにする

ほとんどのエアコンには前述した自動運転モードが搭載されています。上記のアンケート調査を行って適温を決めたら、自動運転にすることで設定温度に達した時点でエアコンが一時休止します。風圧がなくなる分、体感温度が安定するメリットがあります。

・防寒・冷却グッズを活用する

適温に設定したとしても個人差はあるので、なおつらい人には防寒または冷却グッズを使ってもらうしかありません。防寒としては、カーディガン、ひざ掛け、カイロなど、暑い場合は冷却グッズを活用することで、つらさを緩和できます。

大事なことは、エアコントラブルで体調を崩す社員が出ないように、「暑い」「寒い」という意思表示を遠慮なくできる職場環境にすることです。

■H¹Oのオフィスは個別空調で快適温度に設定できる

エアコントラブルがほとんどないオフィスの仕組みもあります。オフィスの空調は1ヵ所で室温を調整する「セントラル空調」と、部屋ごとに室温を調整できる「個別空調」があります。野村不動産が提供するH¹Oのサービス付きレンタルオフィスでは個別空調システムを導入しています。それぞれの個室で温度を調整できますので、他の入居者に温度を変えられる心配がありません。また、水道・光熱費はすべて賃料に含まれています。

1年中でエアコンなしに快適に過ごせる気温の時期はそう多くありません。エアコントラブルは生産性の低下にもつながります。社員のモチベーションや健康にも影響を与えるオフィスエアコンのトラブルは至急改善すべき課題といえます。

(画像= fizkes / stock.adobe.com)

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