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2020.08.07 起業時の資金調達で使える10の方法

起業をする際に自己資金が足りない場合、資金調達をする必要があります。ですが、どのような方法でどこから開業資金を調達するべきか悩むという方も多いのではないでしょうか。資金調達は事業の内容や目的によって最適な方法は異なるため、それぞれの特徴やメリット・デメリットを正しく理解した上で決めていくことが大切です。そこで今回は、これから起業を考えている方のために、代表的な資金調達の方法を詳しく解説していきます。

融資による資金調達方法

融資による主な資金調達方法とそれぞれのメリット・デメリットを詳しくみていきましょう。

1)信用金庫

信用金庫は中小企業や個人をメインの取引先としていて、地域密着型の事業を行っているのが特徴です。そのため、株主の利益を優先する銀行と比べると、融資を受ける際のハードルは低くなります。

また、信用金庫は地域社会の繁栄を目的としているため、地元で起業をする人に対するさまざまな創業支援を行っているところも多く、顧客やビジネスパートナーの紹介など、起業に役立つ情報提供をしてもらえる場合があるのも大きなメリットのひとつです。ただし、他の金融機関と同様に金利負担が発生するという点はデメリットだといえるでしょう。

2)日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、起業や創業を考えている人のための銀行で、国が100%出資している公的金融機関です。個人事業主をはじめ、中小企業への支援を積極的に行っているため、民間の企業では融資を断られてしまうような、まだ実績がない企業であっても融資を受けることができます。

銀行や信用金庫と比べて金利がかなり低く設定されているのも大きなメリットです。ただし、他の金融機関と同様に融資を受ける場合には審査が必要で、その期間が1カ月前後と長いというデメリットがあります。

3)銀行融資

銀行融資によって資金調達をする一番のメリットは、低い金利で融資を受けられるという点です。ただし、銀行は信用金庫や日本政策金融公庫とくらべて、融資を受けるための審査が非常に厳しいというデメリットがあります。実績のない会社や個人事業主では融資を受けることはほぼ不可能でしょう。

4)信用保証協会

国の機関である信用保証協会は、銀行から融資を受けた企業が返済できなくなってしまった場合に、その債務を保証してくれる機関です。信用保証協会を通すことによって銀行からの借り入れがしやすくなるというメリットがある一方で、審査の手続きが複雑で資金調達までに2カ月前後の機関がかかるというデメリットもあります。

また、信用保証協会を利用するためには、借入額の50%ほどの自己資金を持っていることが条件となるため、自己資金ゼロでは利用することができません。

出資による資金調達方法

「出資」というのは、融資とは異なり返済不要の資本となるお金のこと。出資による資金調達方法の特徴とメリット・デメリットを詳しくみていきましょう。

5)ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタルというのは、成長する見込みのある企業に対して出資をし、その企業の価値が高くなった後で株式を売却し利益を得ることを目的としているため、出資してもらったお金は原則として返済が不要という点が大きなメリットです。

革新的なアイデアがある企業であれば、これから新しく事業を立ち上げるスタートアップ企業であってもベンチャーキャピタルから資金調達を受けることはできますが、将来的には株式を売却することが前提ですので、経営方針に口出しをされるリスクも伴います。

6)エンジェル投資家

エンジェル投資家というのは個人投資家のことで、将来的に成長する見込みのある有望なスタートアップ企業やベンチャー企業、これまでにない革新的なアイデアを持った起業家などを対象に出資します。

エンジェル投資家からの資金調達は金融機関から融資を受けるのとは比べものにならないほどの巨額の資金を調達できる可能性があるだけでなく、経営面でのアドバイスを受けることもできるというメリットがあります。ただし、ありきたりなビジネス展開では出資してもらうことは不可能なため、そのハードルは金融機関から融資を受けるのと比べても決して低いとはいえないでしょう。

補助金・助成金による資金調達方法

「補助金」や「助成金」というのは、国や地方公共団体、民間団体からもらえる給付金のこと。原則として補助金や助成金は返済不要なのが一般的です。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

7)創業補助金

創業補助金は経済産業省系の補助金制度のことで、補助率2/3、および200万円を上限として補助を受けることができます。基本的には返済不要で、創業前・創業後のどちらでも申し込みをすることができますが、補助対象となる経費が限定されていたり、募集期間が決められていたりというデメリットも。また、補助が認められるケースは直近の実績で3割程度となっていて、後払いが原則のためそれまでのつなぎ融資も必要になります。

8)小規模事業者持続化補助金

従業員の人数が少ない企業を対象とした補助金です。卸売業・小売業・サービス業の場合は従業員5人以下、宿泊業・娯楽業・製造業・その他の場合には従業員20人以下で、50万円を上限に補助を受けることができます。

そのほかの資金調達方法

上記でご紹介した以外にも、起業時に利用できる可能性がある資金調達方法には以下の方法があります。

9)親族や知人からの借り入れ

金融機関などから融資を受ける場合には、ある程度の自己資金が必要になります。一方、親族や知人からの借り入れは、相手との交渉次第で金利や返済面でも自由な条件でお金を借りることができます。ただし、借りた相手との関係がこじれてしまうと、返済を迫られたりトラブルに発展したりというリスクもあるため慎重な検討が必要です。

10)クラウドファンディング

「クラウドファンディング」は、インターネット上の専用サイトで、不特定多数の出資家(支援者)に資金を募る方法で、新しい形の資金調達方法のひとつです。高いスキルや革新的なアイデアがあるものの資金がないという起業家やクリエーターが利用するケースが多く、事業内容やプロジェクトに共感した支援者が出資をします。

今回は、起業時に活用できる資金調達の代表的な方法をご紹介しました。起業する事業の内容や目的に合ったものを選択していきましょう。また、起業時に必要な費用については、「起業に必要な費用は? 初期費用とランニングコストについて解説」を参考にしてください。

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