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2020.04.15 登記はいつすべき?
会社移転で必要な各種手続きについて詳しく解説

事業の拡大やオフィス環境の改善など、さまざまな理由で会社を移転することがあります。自宅の引っ越しを経験したことがある方であればその大変さを想像できると思いますが、会社の移転というのは一般家庭の引っ越しと比べてもかなり大掛かりで、多くのタスクが発生します。中でも、会社の移転に伴うさまざまな手続きは煩雑で、提出の期限が定められているものもあるため注意が必要です。

今回は、会社移転の際に必要な各種手続きについて詳しくまとめてみました。

会社移転で必要な各種手続き

事業の拡大や社屋の新設などで会社を移転する場合、さまざまな事務処理や届出が必要になります。中には事前に書類の取り寄せが必要なものや、提出の期限が定められているものもありますので、漏れなく処理をしていくことが大切です。

では、実際に会社の移転で必要になる手続きにはどのようなものがあるのでしょうか。それぞれの手続きごとに詳しく見ていきましょう。

転居届

転居届は郵便局に提出する書類です。手続きをすることによって、会社を移転してから1年は旧住所に届いてしまった郵便物を無料で新住所に転送してくれるサービスを受けることができます。

会社を移転する際には、取引先などにも移転の連絡をすると思いますが、万が一連絡が伝わっていない取引先があった場合でも、転送サービスが利用できれば安心です。手続きをしてから転送開始までには数日かかるため、会社の移転と同時に転送サービスを利用したい場合には、事前に届出をしておくようにしましょう。尚、転居届の手続きは郵便局の窓口だけでなく、インターネットからも申し込むことができます。

移転登記

会社を移転した場合、移転前の管轄法務局に移転登記を提出することが義務付けられています。移転登記は本店の場合には「本店移転登記申請書」、支店の場合には「支店移転登記申請書」と種類が分かれていて、本店は移転後2週間以内に、支店は3週間以内を期限として手続きを行わなくてはいけません。尚、手続きの際には登記簿謄本、定款、印鑑証明書、株主総会議事録または取締役会議事録などが必要です。

異動届出書

「異動届出書」は移転前の管轄税務署に提出する書類です。法人税の取り扱いに関係する重要な手続きですので、移転後速やかに手続きを行いましょう。手続きの際には添付書類として「移転手続完了後の登記簿謄本」が必要です。

給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書

異動届出書と同様に、こちらも税務署に提出する書類です。会社を移転してから1カ月以内に、「登記薄謄本」または「登記する事項にあっては、変更の事実を証明できる書類の写し」を添えて提出しましょう。

健康保険・厚生年金保険適用事務所名称/所在地変更(訂正)届

これまでの年金事務所が管轄する地域外へ会社を移転する場合に必要な手続きです。移転から5日以内に事業主が「変更前の事業所の所在地を管轄する年金事務所」に届出をしなくてはいけません。届出は窓口以外にも、郵送、インターネット申請なども可能です。法人か個人か、移転の条件によっても添付書類が異なるため、事前に確認をしておきましょう。

労働保険名称・所在地等変更届

会社名が変更になった場合や、移転によって住所が変更になった場合に必要な手続きです。移転で労働基準監督署の管轄が変更になる場合には、移転先の管轄労働基準監督署へ書類を提出します。ただし、移転によって都道府県が変更になる場合には必要な書類が異なるため注意が必要です。

雇用保険事業主事業所各種変更届

「雇用保険事業主事業所各種変更届」は、雇用保険に関係する書類で、公共職業安定所に届出が必要な書類です。提出期限は移転から10日以内で、「移転後の登記簿謄本写し」、「労働保険名称」、「所在地変更届」を添えて提出します。窓口に持参するか、インターネットからの申請も可能です。

車庫証明

車庫証明は「自動車保管場所証明申請書」のことで、移転後も車両を保有するために必要な手続きになります。届出の期限は特にありませんが、この申請を行わなければ原則として車両を保有することはできませんので、移転後なるべく速やかに管轄の警察署へ提出しましょう。

銀行・クレジットカードの住所変更手続きも忘れずに!

会社を移転した際につい忘れてしまいがちなのが、銀行やクレジットカードに関する手続きです。法人銀行口座の登録住所を変更する場合には、通常は印鑑や通帳、印鑑証明書などが必要ですが、具体的な手続き方法は銀行によっても異なるため、事前に余裕をもって確認をしておくと良いでしょう。

また、法人名義のクレジットカードやETCなどを使っている場合には、そちらも住所変更手続きが必要です。手続きの際には決められた書類を取り寄せしなくてはいけないことも多いため、会社の移転が決まり次第できるだけ早く問合せをしておくことをおすすめします。

会社移転に伴うさまざまな届出はいずれも大切な手続きです。会社の移転が決まった場合には、あらかじめ上記でご紹介した内容をきちんと理解した上で、漏れのないように準備を進めていきましょう。

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